de facto

 東京大学で秋期入試を導入する計画があることは周知のことでしょう。以下はそれに関する,JT(02/18/12付)より抜粋した記事です。

"In the age we live in, I think the key point is whether (a university) can disseminate information in English — the de facto international language," Nakajima said.
http://www.japantimes.co.jp/text/nn20120218f1.html

 着目したい英語表現は,de factoです。語形を見ると,ラテン語からきていること,factと関連しているのではないかと推測が可能です。辞書を引いてみると,「事実上の」とあります(『スーパーアンカー英和辞典』学研)。やはり,in factの意味で使われるといえます。同辞書には例文として,That's the de facto standard.(それが事実上の規格[スタンダード]になっている)が挙げられており,ビジネス社会で多く用いられるとあります。
 ODEには,existing or holding a specified position in fact but not necessarily by legal rightと定義付けされています。ポイントとなるのは,「法的な拘束力が必ず伴うわけではないにせよ」という点でしょう。本には,the de facto international languageとあります。英語の国際的な影響力が強いことは暗黙の了解として認められているというニュアンスが読み取れるといえるのではないでしょうか。