英語教育、迫りくる破綻

 昨日(07/14/13)に「英語教育、迫り来る破綻」というタイトルで,明海大学の大津先生,和歌山大学の江利川先生,東京大学の斉藤先生,立教大学の鳥飼先生の4人による講演会が行われました。演題は以下の通りでした(登壇順)。

「グローバル企業の無謀な英語教育要求から子どもを守るために」(江利川春雄先生)
「英語教育混乱のカラクリ」(斎藤兆史先生)
「わたくしが小学校英語教科化に反対する3つの理由」(大津由紀雄先生)
「英語教育 慢性改革病とグルーバル症候群に苦しむ」(鳥飼玖美子先生)

 この後,1時間半に及ぶ座談会がありましたが,あっという間に過ぎ去った半日でした。この講演の中で先生方がおっしゃっていた,「英語のこととなると,理性を失う」という言葉が非常に印象的でした。現状の英語教育政策を変えるためには,きちんとこれまでの英語教育の歴史を見直す必要があること,また,現状の問題点は何なのかをきちんと認識することから始めなければならないことを感じました。現代は,グローバル人材,コミュニケーション能力という言葉に踊らされているようにも感じます。もう一度,英語を学ぶことや,グローバル人材とは何か,コミュニケーション能力とは何かについて再考し,財界人や政治家の英語教育に対する提言が本当に生徒のためになるのかについて我々は考え,行動しなくてはならないと感じた一日となりました。この問題に関しては,以下の書籍や江利川先生のブログ(希望の英語教育へ)に書かれていますので,興味のある方は参考までに。
http://blogs.yahoo.co.jp/gibson_erich_man


http://www.amazon.co.jp/英語教育、迫り来る破綻-大津-由紀雄/dp/4894766639