sugar-coated

 ある論文を読んで議論している際に,アンケートの取り方に問題があるのではないかということが議題に上がりました。そのアンケートは,以下のようなものです。

【目的】
高校のとき受けた英語の授業が,motivationを上げるものだったか下げるものだったかを調べること

【アンケートのとり方】
motivationがpositiveに向く授業だったか,それともnegativeに向く授業だったかを自由に書く

【判断の仕方】
positiveな意見の数の方が多かったらmotivationを上げるような授業,negativeな意見の数が多かったらmotivationを下げる授業

 それを読んだネイティヴの先生は,"sugar-coated effect"と言いました。どうやら,日本人はマイナスの内容を言うのを避ける傾向にあるから,高校時代の英語の授業が良くなかったと感じていたとしても書かない可能性もあるということを言いたかったようです。
 辞書を引いてみると,sugar-coat(v)で「〜の見かけ[体裁]をよくする,<悪い知らせを>うまく伝える」(『リーダーズ英和辞典』研究社)という意味があることがわかります。小さい子供に薬を出すときに,糖衣をかけて飲みやすくするということからきているようです。LDOCEにはsugar-coated(adj)でused to describe something that is made to seem better than it really isとあり,実際よりもよく聞こえるように描写することに用いることがわかります。
 研究をする際,デザインをきちんと作ってから実験をしなくてはデータが生きてこない,そんなことを実感します。