The Monkey in Chinese Zodiac

 「干支」を英語でChinese Zodiacと言いますが,これは暦に用いられるだけでなく,時間や方角を表すのにも用いられていたことは,中高の古典の授業でも学んだと思います。なぜその動物が当てはめられたのかということにはきちんとした理由があるようです。The Japan Times(10/22/11)のTelling time with animalsにあった,「申年」について書かれた箇所より英語表現を拾います。

The hour of the monkey is 3 p.m. to 5 p.m., when most people are wrapping up the monkey business at work to head home for the evening. If you're lucky, you're out the door by the end of the last division of the hour of the monkey.
http://www.japantimes.co.jp/text/fl20111022cz.html

 monkey businessとは何でしょうか。「いんちき,ごまかし,いたずら」(『ルミナス英和辞典』研究社)でインフォーマルな用法のようです。ここではwrapping up the monkey businnes at workで「仕事をテキトウに終わらせる」といった意味でしょう。「3時から5時に帰宅するには仕事をテキトウに終わらせなくては無理である」といったことから,3時から5時を表すのにmonkeyが使われているのですね。猿がいたずら好きというイメージは日本だけではないということが,このmonkey businessという表現からうかがえます。また,こちらもインフォーマルのようですが,wrap upで「(仕事・事件など)を片付ける,終わらせる」だということもおさえておきたいですね。Let's wrap up the discussion.のように用いられます。

 また,基本事項ですが,この記事から干支のうち「巳(ヘビ)」はsnake以外にもserpentという言い方がある(聖書に登場する場合はこちらですね!)こと,「猪(イノシシ)」はpig(豚)だということは再確認できます。猪をpigというのは,中国で「猪」といえば「豚」を連想するからだそうです。 
 先日,高校の英語の授業に英字新聞の使用例に関する記事をアップしましたが,こういった記事なんかを授業で取り上げてみると,生徒の興味を引くのではないかと思います。